学習のポイントと感想

名古屋シルバーバーチ読書会

学習のポイントと感想

「シルバーバーチの霊訓」は、これまで地上に伝えられた霊界通信の中で、最も優れたものです。「シルバーバーチの霊訓」によってもたらされた霊的真理は、質・量ともに他の霊界通信を圧倒しています。私たちの読書会では、「シルバーバーチの霊訓」をただ読むだけでなく、ポイントを絞ってシルバーバーチの示してくれた霊的真理の理解を深めていきたいと思っています。私たちが日常生活の中で、特に意識し努力しなければならないことを中心に、大霊や高級霊の思い、スピリチュアリズムの大原則などを、毎回何ヶ所か取り上げています。ここではその内容を簡単に紹介します。

2017.9.24

今回は、台風の影響を考え、日程を1週間ずらしての開催でした。急な日程変更のため、仕事の都合等がつかない方もいらっしゃいました。それでも、初参加の方2名を加え、14名での開催となりました。多くの方が熱心に霊的真理を学びに来られる様子を、霊界の方たちも喜んでみていてくださるものと思います。

今月は、「他界観の補足」として、キリスト教、ダンテの『神曲』、スウェーデンボルグ、神智学、マイヤースのそれぞれの他界観をみていきました。それぞれの時代背景と、シルバーバーチの他界観との比較を、コンパクトにまとめたものを確認しました。最後に一般日本人の他界観として『往生要集』を中心に、極楽浄土と地獄信仰を取り上げました。京都大学名誉教授佐伯啓史氏の新聞記事で最後のまとめをしました。後半では、死の直後から霊界に至るまでの内容に関するシルバーバーチの言葉の発表を参加者の皆さんにしてもらいました。

スピリチュアリズムの思想体系1 死後世界観
  ・他界観の補足

●キリスト教の他界観からシルバーバーチの他界観に至るまで
  • ・キリスト教の他界観
  • ・ダンテの『神曲』の他界観
  • ・スウェーデンボルグの他界観
  • (神智学の他界観)
  • ・マイヤースの他界観
  • ・シルバーバーチの他界観




今私たちが手にしている「シルバーバーチの他界観」が地上にもたらされるまでには、さまざまな他界観が説かれてきました。その中でも最もオーソドックスな他界観は、キリスト教に代表される「神の支配する明るい世界である天国と、サタンの支配する暗い世界である地獄のどちらかに振り分けられる」という、2分的な他界観です。こうした、死後には善悪の2つの世界のいずれかに振り分けられるという考え方は、世界中いたるところに見られます。その大本は、ペルシア(今のイラン)のゾロアスター教にあると考えられています。
中世ヨーロッパでは、キリスト教会が絶対的な権力を持っていました。そんな当時の状況の中でキリスト教の他界観を詳細に、しかも具体的に表した叙事詩が、ダンテの『神曲』でした。

そして他界観の大きな転機となったのは、17世紀後半に登場するスウェーデンボルグと、20世紀初めのマイヤースの霊界通信です。スウェーデンボルグは、自分が幽体離脱して見聞してきた死後の世界の内容を、死ぬまでの28年間にわたって「霊界探訪記」として書き続けました。スウェーデンボルグの説く他界観は、後に登場するスピリチュアリズムとも共通する内容が数多く見られました。例えば、「死後の世界では霊的身体で生活する」「霊界では大小さまざまなグループで生活する」などです。

スウェーデンボルグが登場してから2世紀ほど後、霊界からの計画的な働きかけのもと、スピリチュアリズム運動が始まりました。霊界通信を通じて、死後の世界の事実が具体的に伝えられるようになったのです。そうしたスピリチュアリズムの中で、マイヤースは「類魂による再生」というこれまでにはなかった概念を説きました。その後登場するシルバーバーチの霊界通信に通じる画期的な内容です。

こうして時代の変化とともに、他界観も少しずつ変わってきました。そして、現在私たちが手にしている最も洗練された「シルバーバーチの他界観」へと進化してきたのです。

●一般日本人の他界観

現代日本人の多くは、人間は死後、善い行いをした人は極楽浄土へ行き、悪い行ないをした人は地獄に堕ちるという2分的な考え方を持っています。こうした極楽と地獄を対比させる2分的な考え方を持つようになったのは、平安末期の僧源信の『往生要集』によるところが大きいとされています。『往生要集』では、阿弥陀仏の極楽浄土に生まれ変わるための教義と実践、地獄の様子が詳しく示されています。
また、地獄の恐ろしさを強調した地獄絵なども多く描かれました。平安末期から鎌倉時代には、地獄信仰、閻魔信仰、地蔵信仰といったものも広く流行しました。現在でも、日本の各地にお地蔵様や閻魔大王の像などが祭ってあるのを見かけます。こうした日本人の信仰も、キリスト教と似たような2分的な他界観と言えます。

参加者の感想

本日の「他界観の補足」では、これまでキリスト教と神智学、シルバーバーチの他界観以外はまったく知らなかったので、大変参考になりました。ありがとうございます。キリスト教と神智学も詳しくは知りませんでした。シルバーバーチの他界観が最もシンプルで理解しやすいと思いました。ありがたいです。我々が覚えるべきはこれのみで、他の他界観・死生観は複雑で理解するのも困難です。(60代男性)

スピリチュアリズム以外の死後世界観を学びました。宗教に身を置いている人でも、他界観が確信に至っているわけではないということを先日のNHKのドキュメントから学びました。ともに僧侶で医者である夫婦の方で、夫が末期がんであることが分かりました。夫は延命拒否をしていて、実際に夫の心臓が止まった時に奥さんは、(医者でも会ったので)心臓マッサージをし、心臓に注射を打ち、必死に死を引き延ばそうとしていました。一般人ではなく、僧侶の方のそうした行動に私の頭は「???」とびっくりしてしまいました。本物の他界観の確信がないならば、やはり僧侶といえども、いざという時は人間臭さが出るものだなと思ったし、夫の死に嘆き悲しむ彼女を見て、霊界から援助の手が差し出され、その手を握ることができればなと思いました。本物の他界観とその確信を得られた喜びを感じるとともに、真理を求めている人に手渡せるよう、それに見合った内容の人間になれるようコツコツと努力を重ねていきます。(40代女性)

他界観を宗教別に学ばせていただきました。自分の中にある、子どもの頃からの死後世界観は、自分でも気づかないうちに極楽浄土の教えに染まっていたことに気づきました。シルバーバーチの語る死後世界観はシンプルで、こんなにも美しい死後世界観を語っていたということを改めて知ることができました。シンプルになるほど美しいという言葉を友人から聞いたことを思い出しておりました。(40代女性)

他界観を体系的に学べ、理解が深まりました。また、過去を振り返ることで、今、スピリチュアリズムを学べる私たちは幸せ者であると考えます。この幸せを時期の来た人に渡してゆくことが私たちの役割でもあると思いました。(50代男性)

今日は初めての参加でしたが、静かで柔らかな空気の中、落ち着いて勉強させていただくことができました。ありがとうございます。また、今回の講義のテーマ、シルバーバーチの死後世界観、そこに至る他の宗教の他界観もとても興味深く、比較しつつ理解することができました。しかし同時に、本当に多くの人が真実から離れたところで「生と死」の営みをしていることに驚きを感じました。これからも、いろいろなことを学びたいと思います。そして人間とはどういう存在なのかを考えていきたいと思います。(60代女性)

宗教の他界観の違いは難しかったですが、シルバーバーチを学ぶにあたって常々必要なことだと感じていました。今回は特に神智学について詳しい内容を知ることができて、これからはよりわかりやすく学べる気がします。どの宗教もそれぞれ立派に他界観を説いていますが、シルバーバーチに出会うとこの地上に生まれて何が一番大切か、それは宗教ではなく利他愛、人のお役に立つこと、霊的に生きることだと改めて思いました。(50代女性)

宗教による地獄・天国は、人々を自分たちの宗教に取り入れ、そこから他宗に行かせないように都合のいいように作り変えられていると思いました。今も教義に縛られている人々がそれに気がつかず生きているのだろうと思います。でも、人生の中でスピリチュアリズムに気づき、それにそって生きていけるようになることを少しでも出助けができるようになることを願っています。(50代男性)

シルバーバーチといろいろな宗教の死後世界観を学びました。いろいろな他界観がある中で、シルバーバーチの他界観がいかに素晴らしいかということを知ることができました。無限の進化・向上とは、圧巻の素晴らしさだと思いました。(50代女性)

初めての参加です。キリスト教などの他界観を学ばせていただきました。今までなんとなく頭に入っていた知識が、今回のお話しを聞くことでよく整理されました。今までも、本物のスピリチュアリズムのみならず、この地上の宗教についての勉強もしていかなくてはと思っていたので、今回の参加はよいきっかけになったと思います。(40代女性)


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