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名古屋シルバーバーチ読書会

ピックアップ

このコーナーでは、「シルバーバーチの霊訓」やスピリチュアリズムに関わるさまざまな内容を取り上げます。

2019.9.17

Iさんが息子さんにのこしたもの

7月の読書会が始まる前に、一人の若い男性が訪ねてみえました。初めて参加される方かなと思って話しかけると、彼は10年来ずっと読書会に参加しているIさんの息子さんでした。「実は5月12日に父が他界しました」と彼は言い、「父が感想文など何か残していたらいただきたい」と、訪ねてみえたのです。Iさんは、4月の読書会には元気に参加されていたので、皆びっくりしてしまいました。

後日、ご家族にお手紙を差し上げたところ、息子さんからお返事が届きました。そのお手紙の中には、お父様がいかに自分を愛してくれていたか、それを実感して自分は本当に幸せだと思っているということと、読書会に通っていたころのお父様の生き生きとした様子がつづられていました。そして、そんなお父様の様子や言動から感じ取った大切な事柄が、自分の言葉で一言一言丁寧に書かれていました。

亡くなったIさんが信じてきたこと、息子さんにこんな風になってほしいと伝えようとしてきたことを息子さんはしっかり受け止めていました。息子さんが感じ取った内容は、霊的真理を持った親の子どもに対する願いそのものでした。人のために奉仕することこそ最高の喜びであり、人間は決してひとりぼっちなどではないことなど、私たちがシルバーバーチを通して知った大事な真理を、息子さんはお父様の生きざまを見てしっかり理解していました。そして自分もそうなりたいと思っていると……。

長年Iさんと共に学んできた読書会のメンバーとこの手紙を読み、Iさんが霊界で生き生きと働いている姿を思い浮かべました。

Iさん自身が地上で読書会を開いて真理を語るということはありませんでしたが、Iさんは自身の感動と生き方を通して若い世代の息子さんに霊的真理をしっかり伝えていました。その事実は、後に残った参加者にとっても大きな励みになりました。

私たちは、霊的真理という最高の宝を手にしました。その感謝と喜びをもって明るく前向きに歩んでいれば、その姿を見ている人に小さな希望の灯をともしてあげられるのだとIさんが教えてくれました。


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