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名古屋シルバーバーチ読書会

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このコーナーでは、「シルバーバーチの霊訓」やスピリチュアリズムに関わるさまざまな内容を取り上げます。

2013.5.19

5月のピックアップ――「通信霊」シルバーバーチについて〈1〉

地上時代の身元を明らかにしなかった“シルバーバーチ”

今月は、「シルバーバーチの霊訓」という霊界通信を送ってきた主人公シルバーバーチとは何者なのかということを、「身元を明らかにしなかった」という点から見ていくことにします。

まず、「スピリチュアリズム普及会」のサイトからの引用を読んでみましょう。

(*この箇所の引用・掲載については、スピリチュアリズム普及会の許可を得ています。)

『シルバーバーチの霊訓』の通信霊は、言うまでもなく“シルバーバーチ霊”です。シルバーバーチ(*“白樺”という意味)という名前はニックネームで、地上時代の実名ではありません。この“シルバーバーチ霊”がいったいどのような霊なのか、誰もが大きな関心を持っています。ところが残念なことにシルバーバーチは、自分自身のことについてはほとんど語っていません。3千年前に地上で生活していた、ということ以外は明らかにしていません。交霊会では何度もシルバーバーチに対して個人的な質問がなされましたが、シルバーバーチは、そうした質問には一切答えようとしませんでした。

シルバーバーチは、自分の地上時代の身元に関心を向けるよりも、自分の語るメッセージの内容に注目すべきであると言います。地上人がとかく通信霊の肩書きだけにとらわれ、肝心な通信の中身に関心を向けない点を考慮して、自分自身について語ることを避けてきました。シルバーバーチは、好奇心から通信内容を判断するのではなく、自らの理性によってその価値を見定めようとする姿勢を、私たち地上人に求めているのです。

スピリチュアリズム普及会第1公式サイト ↗

『シルバーバーチの霊訓』とは ↗

“シルバーバーチ霊”とは「通信霊」シルバーバーチについて ↗

私たちがシルバーバーチと呼んでいるのは、肉体を持たないあの世にいる“霊”の名前です。とはいっても、本名ではありません。「白樺(英語でsilver birch)」というニックネームなのです。地上時代になんと呼ばれていたかはわかりません。ただ3000年前に地上で生活していたということだけはわかっています。

この「シルバーバーチ」というニックネームについては、霊媒のモーリス・バーバネルが彼の遺稿の中で書いていますので、少しその概要を見てみましょう。

バーバネルを霊媒として行われた交霊会の当初は、この通信霊は別の名前で呼ばれていました。(なんと呼ばれていたかはわかりません。)1924年にハンネン・スワッファーが交霊会に参加するようになり、その通信内容の素晴らしさに感動したスワッファーは、この霊訓をもっと広く多くの人々に知らせるべきだと言いだしました。それには『サイキックニューズ紙』に掲載するのが一番だということになり、毎週金曜日の夜に行われていた交霊会の内容は点字速記(後には録音)され、毎週定期的に“サイキックニューズ紙”に掲載されることになりました。

ところが、いざ“サイキックニューズ紙”に載せようとしたときに、当時の呼び名は公的な場で使用するにはあまりふさわしくない名前だったというのです。そこで通信霊本人に呼び名を考えてもらい決まったのが「シルバーバーチ」ということです。その呼び名が決まった翌朝、バーバネルの事務所にスコットランドから住所も氏名もない封書が届き、中にはシルバーバーチ(銀の白樺)の絵葉書が入っていたという不思議なエピソードが残っています。

こうして「シルバーバーチ」という名前が決まり、多くの人を励まし勇気づける素晴らしい霊訓が世に出されていきました。

このシルバーバーチという名前がニックネームならば、地上時代はなんという名前でどんな生活をしたのだろうと誰もが思うでしょう。交霊会の参加者からも何度となくそうした質問が出ましたが、シルバーバーチはそれに対しては一切答えませんでした。それには、シルバーバーチがこの地上に霊界通信を送るにあたっての決意があったのです

さらに私は、地上時代の姓名を絶対に明かさないという重荷を自ら背負いました。仰々しい名前や称号や地位、名声は持ち出すまい。私が述べることと態度で私という存在を判断してもらいたいと思ったのです。

『シルバーバーチは語る』1章シルバーバーチの使命 ↗

語る人間が白人であろうと黒人であろうと黄色人種であろうとどうでもいいではないか、学歴があろうがなかろうが、高い身分にあったかどうかそれもどうでもいいではないか…名前や地位で判断するのではなく、語る言葉の内容と、そして語る自分の態度で判断してもらいたいというのです。

世の中には、「自分は釈迦の生まれ変わりだ」「イエスの生まれ変わりだ」とか、「これは賢人と呼ばれた○○が伝えてきた通信だ」などと、世に知られた偉人・賢人の名前を利用して自分に注目を集めようとする人がたくさんいます。シルバーバーチはそれと正反対のことをしてきたのです。

60年近くもの長い間、決して自分のことを明かさず、徹底して真理のみを語って地上人の霊性・精神を啓発してきたのです。

こうしたシルバーバーチの決意と姿勢を、私たちはしっかりと受け止めていきたいものです。シルバーバーチと多くの高級霊が長い時をかけて、多くの犠牲を払って届けてくれた霊的真理を自分たちのものとし、後世の人たちに残していきたいと思います。

こぼれ話

シルバーバーチの交霊会が終わった後には、毎回、参加者がお茶を飲み軽くサンドイッチのような軽食をとったりして和やかな時間を過ごしたようです。そのティータイムの時に使っていたティーセットには“白樺”の絵が描かれていました。そのため参加者は皆、これを「シルバーバーチ」と呼んでいました。そして、このティーセットはシルバーバーチからバーバネル夫妻へのプレゼントだと、皆が信じていたそうです。

シルバーバーチ・カップ

*この写真は、スピリチュアリズム普及会より許可を得て掲載しています。

スピリチュアリズム普及会第1公式サイト ↗

『シルバーバーチの霊訓』とは ↗

“シルバーバーチ”ゆかりの品々―― シルバーバーチと呼ばれていた“ティーセット” ↗

このティーセットは1930年代のボーンチャイナで、ハンネン・スワッファーやメアリー・ピックフォードなどの有名人も、それでお茶を飲んだということです。(*メアリー・ピックフォードは、米国無声映画時代のスター女優で、シルバーバーチの交霊会にも招かれています。

もともとはニックネームであった「シルバーバーチ」という名前ですが、霊的真理普及という大事業をなしていく上で、欠かせない呼び名となっていきました。そしてシルバーバーチの霊訓に励まされ、勇気づけられた当時の人々が、この「シルバーバーチ」という名前とそれにまつわるこうしたティーセットなどの品々に本当に愛情をもっていたということがわかります。半世紀以上前に、シルバーバーチと地上人のやり取りを見守ってきたティーセットが、この日本に渡ってきて今でも残っているというのが、なんだかとてもうれしい気がします。現在のスピリチュアリズム普及の最前線がこの日本にあるということを感じます。


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