学習のポイントと感想

名古屋シルバーバーチ読書会

学習のポイントと感想

「シルバーバーチの霊訓」は、これまで地上に伝えられた霊界通信の中で、最も優れたものです。「シルバーバーチの霊訓」によってもたらされた霊的真理は、質・量ともに他の霊界通信を圧倒しています。私たちの読書会では、「シルバーバーチの霊訓」をただ読むだけでなく、ポイントを絞ってシルバーバーチの示してくれた霊的真理の理解を深めていきたいと思っています。私たちが日常生活の中で、特に意識し努力しなければならないことを中心に、大霊や高級霊の思い、スピリチュアリズムの大原則などを、毎回何ヶ所か取り上げています。ここではその内容を簡単に紹介します。

2017.3.19

スピリチュアリズムの思想体系1「人生観」  霊的成長至上主義について

「人生観」の2回目の今回は、シルバーバーチの人生観の中心となっている「霊的成長至上主義」について詳しくみていきました。シルバーバーチは私たち地上人に「地上人生で最も大切なのは霊的成長です」「霊的成長するような地上人生を送ることが大切です」と繰り返し言っています。霊的成長こそが人間にとって最も重要で価値があるという考え方、それが「霊的成長至上主義」です。

そして、霊的成長に関連して「人間に関する3つの霊的真理」を確認しました。人間に関する3つの霊的真理とは、以下の3つの真理です。

①「霊的存在者の真理」――人間は大霊の分霊を本質とする霊的存在者

②「永遠の存在と進化向上の真理」――人間の本質である分霊は永遠に存在し、しかも永遠に進化し続ける

③「霊的成長の真理」――永遠の"進化"とは、永遠の"霊的成長"のこと

私たちの本体は「神(大霊)の分霊」でした。大霊から一部を分け与えられて、分霊として地上に誕生したのです。(①)そして、私たちは霊的存在として永遠に生きていくことになりました。ただ永遠に生きていくだけでなく、徐々に進化向上していくような存在として誕生したのです。(②)永遠に進化していくということこそ、永遠の"霊的成長"にほかなりません。(③)

:ニューズレター29号 ↗

大霊の分霊として地上に誕生した私たち人間は、永遠に進化向上し、大霊に限りなく近づいていきます。しかし、大霊と融合することは決してありません。私たち人間にとって永遠の霊的成長は"宿命"です。なぜそのようになっているのか、シルバーバーチでもわかりません。大霊がそのように人間を作られたとしか言いようがありません。

●「シルバーバーチの人生観」に関する言葉

 

先回学んだ「シルバーバーチの人生観」に関連する言葉を、参加者の皆さんに探してきてもらいました。9つのポイントに関連する言葉を紹介します。

①地上人生の正しい位置づけ  霊界人生>地上人生 (霊界がメイン) 

地上生活の究極の目的は〝死〟と呼ばれている現象のあとに待ちかまえている次のステージ(生活舞台)に備えて、内部の霊性を開発することにあります。

『シルバーバーチの霊訓』(8)P125/後ろから5~

②地上人生の目的――霊界での生活のための準備をする(基本的な霊的成長)

種子が暗い土の中に埋められるのは、養分を摂取して発芽後の成長に備えるためです。それと同じく、人間の生命の種子が物質界という暗黒の世界に生まれてくるのは、霊界へ戻ってからの進化に備えて地上生活での体験を積むためです。地上人生のあらゆる体験は、大きな計画の中の一つです。

 

『シルバーバーチの教え』(上)P160/6~9

③霊界に持っていけるのは霊的・精神的なもの、魂の成長(霊性)が最も重要 

地上世界で大切と思われているものの中には使い捨てのような価値しかないものが沢山あります。真に大切なのは魂の成長にかかわることです。

 

『スピリチュアリズムによる霊性進化の道しるべ』P98/8~9 ↗

④地上人生における最も価値あるもの――霊的成長(霊的価値観の確立)

魂を生命の実相に目覚めさせることです。それがすべての霊的活動の目標――大切な目標です。

『シルバーバーチの霊訓―霊的新時代の到来』P137/8~9 ↗

⑤霊的成長――"霊主肉従""利他愛の実践""苦しみの体験"を通してなされる

精神的にも霊的にも自己を厳しく修養し、生活のすべての側面を折目正しく規制し、自分は本来は霊であるという意識をもって、行動のすべてに霊の優位性を反映させなさい、と。霊の優位性の自覚にもとづく修養的生活――これが最高の生き方です。

 

『シルバーバーチの霊訓―地上人類への最高の福音』P243/7~10 ↗

⑥地上人生には必ず苦しみや困難の体験が発生、"苦しみの体験"を通して霊的成長が促される

人生のできごと――時には辛く絶望的であり、時には苦しく悲劇的であったりしますが――その一つ一つが、これからたどり行く道に備えて、魂を鍛える役割を果たしているのです。光と闇、日向と陰、こうしたものは一つの全体像の反映にすぎません。陰なくしては光もなく、光なくしては陰も存在しません。人生の苦難は魂が向上していくための階段です。困難・障害・不利な条件――これらは魂の試練なのですそれらを克服していくことによって、魂がいっそう充実し、向上し、一段と強くそして純粋になってまいります。

 

『スピリチュアリズムによる霊性進化の道しるべ』P136/6~後ろから3 ↗

⑦生まれる前から、自分の人生を自分自身で選んでいる

地上へ誕生してくる時、魂そのものは地上でどのような人生を辿るかをあらかじめ承知しております。潜在的大我の発達にとって必要な資質を身につけるうえでそのコースがいちばん効果的であることを得心して、その大我の自由意志によって選択するのです。その意味であなた方は自分がどんな人生を生きるかを承知の上で生れて来ているのです。その人生を生き抜き困難を克服することが内在する資質を開発し、真の自我──より大きな自分に、新たな神性を付加して行くのです。その意味では〝お気の毒に・・・〟などと同情する必要もなく、地上の不公平や不正に対して憤慨することもないわけです。

『シルバーバーチの霊訓』(1)P109/7~14

⑧ すべての人間に一人の守護霊がいて、守護霊の指導のもとで霊的成長の道を歩む 

霊が地上に誕生してくるに際しては、一人の守護天使(守護霊)がつけられます。それは地上でいう"家系"を同じくする者である場合もあれば、"霊的親和性"(霊系)によってえらばれる場合もあります。いずれにしても、両者を結びつける何らかの共通の利益というものに基づいております。しかし、両者の関係がどこまで親密となるかは、地上の人間の霊的成長しだいで決まりまることです。守護霊の働きかけをまったく甘受できない場合は、霊力を使用して外部環境から操作せざるを得ません。意識的協力が不可能な場合は、無意識のうちにでも協力関係を持たねばなりません。霊界からの働きかけは霊的にしかできませんから、いつどこであろうと、条件が揃った時にその影響力が届けられるように配慮するわけです。

『シルバーバーチの霊訓―霊的新時代の到来』P33/5~後ろから1 ↗

⑨ 死後自分自身の人生を振り返り、地上人生を自分で評価する

そのうち皆さんも、肉体の束縛から解放されて曇りのない目で地上人生を振り返る時がまいります。その時、紆余曲折した出来事の中で、それらの一つひとつがちゃんとした意味を持ち、すべての体験が皆さんの魂を目覚めさせ、その可能性を引き出すことになっていたことを理解するようになるはずです。

『シルバーバーチの教え』(上)P110/3~7

シルバーバーチの人生観は、地上人生を生きていく上での手引き・指標となります。あらためてシルバーバーチの言葉を9つの観点から見直すことで、今までボンヤリとしていた霊的真理がクリアになりました。新鮮な気持ちで、これからの霊的人生を力強く歩む決意を固めなおせたのではないでしょうか。

参加者の感想

実に明確に「人生観」が語られているのには、驚くばかりです。ただ漠然としたものでなく、ここまで明瞭に説かれることによって、どれだけ多くの人が納得できるだろうか、そして意義ある人生を歩むことができるだろうかと思います。一人でも多くの人が堂々と、また力強く人生を歩んでいけるよう、(真理の)手渡しに努めなければと思っています。(60代女性)

霊的成長至上主義に基づくシルバーバーチの人生観を学んで、この地上人生のあり方をあらためて整理することができ、最高に価値ある真理であることを実感しました。今回特に、進化レベルと時間のグラフは全体像を理解するのに大変役立ちそうです。今後はこのグラフ(図)をイメージしたいと思います。いずれにせよ、頭で真理を理解するだけでは霊的成長にはつながらず、地上の日常生活での実践が必要不可欠であることを肝に銘じて生きていきたいと痛感しています。これまでなぜ人間として生きているのかという漫然とした疑問を持っていましたが、何か答えになるものが見えてきたような気がします。それを日常生活を通して味わっていきたいです。(50代男性)

若い時には、価値ある人生とは物質的な幸福感が大事だと思っていた時がありました。しかし、本当の価値とは霊的成長、魂の成長が一番大事なことを知って、何のために地上に生まれてきたのかわかってきました。永遠の人生の中で、地上人生は本当に短いと思いますが、こうして今生きていると長く感じられる時があります。そんな時でも、苦しみも守護霊とともに生きていくんだ、だから心配いらないと心に勇気をもらって生きていけます。(50代男性)

今回の宿題の答えを探すための1か月は、勉強しながら少し充実して学ぶことができました。霊的成長の図の解説はわかりやすかったです。ここにきている人は再生人生とのことで、少し嬉しいですが、現在家族の病気とかで苦難続きでもう再生したくないようなことばかりです。霊的真理を知り、楽天的になり、早く再生しなくていい人生になるように毎日霊的真理の実践を少しでも心がけていきたいと思います。(50代女性)

2月は休んでしまいましたが、復習をしていただきありがとうございました。また皆さんの発表を聞いて、シルバーバーチの人生観の大切な部分をまとめて聞くことができました。皆さんとてもよく読んで選んできて見えて勉強になったのだろうと思いました。中でも⑧の守護霊のことはすっかり忘れており、ああそうだったと思いだすことができ、申し訳なかったと思いました。また霊的成長至上主義についても学びました。私も人生を価値あるものにしたいとずっと思ってきて、それが霊的成長することだと改めて知ることができました。まだまだよく分かっていないことが多いと思えます。これから先のいろいろな経験を重ねることによって、もっともっとわかってくるといいなと思いました。(50代女性)

人生の意義を改めて心に刻み込んでおきたいです。ふだんの生活に戻ると、どうしても肉主霊従になり、自分のことで精いっぱいになる自分が情けなくなります。いつも周りの目や評価を気にしてしまいます。利他愛、霊主肉従をわずかな時間でも心がけます。(50代男性)

完全に向けて霊的成長するのが人生の目的ですが、その中で利他愛の実践をするのに、自分は物質主義に飲まれて利己的ではないかと問いただしたり、自分は人のために何ができるのだろうかと思い悩んだりしています。頭で分かっているだけではなく、行ないが伴うようにしないと……と、反省しきりです。(50代男性)

今日はシルバーバーチの人生観を学んで、改めていろいろ考えさせられました。特にシルバーバーチの人生観の⑥と⑦はやはり驚きで、苦しみの体験を通して霊的成長が促されるというところが、普通の一般的な感覚と全然違うなと感じました。正直、困難なさなかにいるときはこれが有り難いなんて思えないし、自分の身になっているのかどうかもよく分かりません。でも、前に進むしかないし、いろいろ経験しているうちに自分自身成長していけたらいいなと思うし、過去の認識を変えていけたらいいと思います。後はシルバーバーチの霊訓は生きる指針となっても、自分を助けてくれるわけではないので、やはりいろいろ実践していろんなことを身につけていくしかないのだろうなと思いました。(20代男性)

生まれて50と何年か、霊的成長できたことがあっただろうかと考えます。ここ何年か苦労しているだろうと周りに思われていることがありました。しかし『古代霊は語る』を読んで「乗り越えられない困難はない」と知った時から楽観的になった自分がいました。安心し、心が安らいだように思いました。利他愛、とても難しいと思っています。自分のことで精いっぱいなのでは……と考えてしまいます。いつの日か利他愛で気持ちがいっぱいになれたら……そんな日が来るのだろうか?その時は霊的成長を実感できるのでしょうか、楽しみです。(50代女性)


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