学習のポイントと感想

名古屋シルバーバーチ読書会

学習のポイントと感想

今回は、再生観の最終回でした。この世における再生の問題として「前世ブームのウソ」を取り上げました。また後半では、図を用いて類魂の補足説明をしました。そのうえで、潮文社の『シルバーバーチの霊訓』10巻と4巻の再生に関するところの解説をしました。

2018.3.18

前世ブームのウソ、類魂の補足説明、潮文社10巻7章・8章の解説、4巻3章の構成について

●前世ブームのウソ

世間一般にみられる前世を知ろうとする試みには、退行催眠術・霊能者のリーディング・生まれ変わり研究などがあります。ちょうど今年の4月に、東京と大阪で「前世療法」で有名なブライアン・ワイスの大きなワークショップがあったので、例に挙げてみていきました。催眠下ではウソをつけないだろうという考えのもと、退行催眠を受け入れている人は結構います。しかし、催眠下であっても、必ず真実を語っているとは言えません。むしろ真実でない場合の方が多いのです。シルバーバーチはこのように言っています。

──前世を思い出すのに催眠術を使用するのがブームになっております。あのような体験で教訓が学べるものでしょうか。
「学べることが皆無というわけではありません。が、そうした体験には、単に現在の自分が立派でないことから、潜在意識が立派でありたかった願望を描こうとする、一種の虚栄心の表れであることがあります。別のケースとして、それにカルマが絡んでいる場合があり、過去世において大きな影響を及ぼした苦難または悲劇を現世で呼び戻し、それを意識することでカルマが消滅することがあります。これは良い結果をもたらす例です。が、それがただの取りとめもない想像にすぎないことが多いのです。もう一つのケースとして、催眠状態における憑依霊のしわざである場合もあります。」

『シルバーバーチの霊訓』(10)P128/5~P129/2

このように自分の虚栄心やコンプレックスから前世を知りたいという思いを持った人たちというのは、低級霊の格好の餌食です。ブライアン・ワイスのワークショップでは、会場の参加者全員に前世退行誘導をするそうです。興味本位で前世を知りたいと思っている人が大勢いる中で、400名もの参加者全員に退行催眠をかけていこうなんて、霊的真理・事実を知っていたらとてもできることではありません。こうしたワークショップの多くは、低級霊のたまり場となっています。そして、参加者の中の霊媒体質者は、霊に憑依され精神的な病気を発症してしまうことすらあるのです。興味本位で催眠など行うものではありません。高いお金をとっているから確かだろうなどという考えは間違っています。霊的な事実を知らないということは、知らないうちに大きな危険に自ら向かって行っているのだということを認識してほしいものです。

●再生観が難しかった原因

再生観は、霊的真理の中でも最も難しい内容です。これまで霊訓を真剣に読めば読むほど混乱し、分からなくなっていたという人が多かったのではないでしょうか。そして、分からないのは自分に理解する力がないためだとあきらめていたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。確かに再生観は非常に難しい真理です。特にシルバーバーチが明らかにしてくれた内容は、霊界の霊でさえ知らない者の多い、霊界の奥義とも言うような複雑で難解なものでした。「だからわからなくて当然だ」という人もいらっしゃるでしょう。しかし、シルバーバーチが長い期間をかけて繰り返し語り続けてきてくれた内容です。例えるものがないと嘆きながらも苦労して語ってくれた内容です。できる限り正しく正確に知らなくてはなりません。
シルバーバーチが説いた再生観が難しかった理由はいくつか考えられます。

まず「類魂」は、地上人の概念にはないものです。自分たちの世界にないものを理解するというのは、困難を極めます。語るシルバーバーチも四苦八苦ですが、受け取る地上人も四苦八苦です。
また、潮文社の霊訓は、編者が自分の好きなテーマを選んで、交霊会の記録の中から選び出しまとめています。つまり同じ章の中の文であっても、語られた時期はバラバラであるということがしばしばあるのです。ですから一貫性のない文章になっていて分かりにくいということがあります。そして交霊会の質問者自体が霊的真理をよく分かっていない中で、的外れな質問をしていることが往々にしてあります。それにこたえるシルバーバーチもずいぶん苦労していたようです。
さらに、日本語に翻訳する時も、原文通りになっていないということもあります。重要な部分がカットされていたり、訳者の個人的な見解が述べられているところもあります。
こうした様々な要因が絡んで、ただでさえ難しいものがさらに難解なものになってしまっていたのです。

シルバーバーチが地上に霊訓をおろし始めて、もうすぐ1世紀が経とうとしています。そして日本語に翻訳されて30年以上が経ちました。これだけの時を経て、ようやくシルバーバーチが本当に伝えたかった内容が徐々にわかるようになってきました。初期の頃に十分な理解ができず、検証も十分になされなかったのは仕方のないことです。しかし、過去の積み上げがあって、今ようやく、シルバーバーチが本当に伝えたかった真実が明らかになってきたのです。このような時代に生まれ、霊的真理を手にできた私たちは本当に幸いです。

参加者の感想

読書会でこれまでの訳者の間違いを原書から読み解き、正していただけました。霊的真理を正しく伝えようとされている真摯な態度に大変感謝しており、改めてこの読書会にいる機会を与え、導いてくださった神の存在に大きな愛を感じました。3回を通しての再生観のテーマは、自分にはす~としみ込んできて、ますます今後の霊的進化の歩みを後押ししてくれました。(50代男性)

再生観という霊界の奥義を学ぶ機会を与えていただきました。これまで本当に分かりにくかったところを理解できるように教えていただけて本当に感動しました。聞かせていただいている間ずっと嬉しくてワクワクしていました。こんな難しい内容を私たちが理解できるように教えてくださって、本当に感謝しています。(再生は)本当に素晴らしい仕組みですね。どんな目的で再生してきているのか、今の私たちの意識ではっきりと思い出すことはないですけど、大きな意識を取り戻した時には、全て明らかにわかる時が来る、それも楽しみです。その目的がきっとあると思いますので、頑張ってこの世を生きないといけないと思いました。(50代女性)

今日は地上から見た霊界について学びました。高級霊のイエスから私たち地上の人間の再生について学びました。いろいろなケースを交えて学びました。早く本来の自分の帰るべき霊界に帰りたいと思いました。ですが、まだまだ先のような、まだまだ使命を果たしきっていないような感じがするため、清らかなこころをもって、利他愛をもってスピリチュアリズムを学びながら、苦しみを受けながら生きていく、生活して努力していこうと思いました。(50代女性)

類魂の共同成長のために地上に再生してきたのですが、一個の存在として、地上人類救済の大きな願いを背負って、自ら自己選択してきたことを受け止めて、霊界の守護霊や類魂の方々の支援を受けながら、これから起こりうる試練や苦労を甘受して、人々の救いのために手本になり、希望の手を差し伸べられるように努力してまいりたいと思います。(50代女性)

再生観を深く理解できてありがたいです。また、翻訳本を鵜呑みにし、誤解していたことを認識しました。個人で学んでいたら知ることはできませんでした。読書会の大切さを実感しました。有名な本であっても慎重に理解する姿勢が必要ですね。(50代男性)

宗教の教典においても、解釈の湾曲がさらに湾曲を生み、筋が通らなくなり、わけがわからなくなります。浅野氏の解釈もスピリチュアリズムの方向性を誤らせるものであったことをニューズレターから学び、まったく同感でした。原文からの正しい解訳と理解を後世に残さなければならないと思います。原典の忠実な探究に敬意を捧げます。(50代男性)

今までもやもやしていた類魂・再生のことがよくわかってきました。まだまだ理解できていない部分があると思いますが、円での説明のところでは、これまで解らなかったところがやっと理解でき、すっきりできました。シルバーバーチがバーバネルとシルビアと同じ類魂に所属していると言っているところも、霧が晴れた思いになりました。(50代男性)

今まで「再生」に関しては、漠然として理解できなかったのですが、今日の講義を通じて少し明確になってきたように感じます。でも「再生」を知ることは、生きている意味を理解するためにも、とても重要不可欠なものだと思います。少しずつ再生のシステムを理解し、現実を生きる柱にしていきたいです。(60代女性)

再生を理解するのは難しいですが、繰り返し本を読んで少しでも理解力を深めたいです。霊性を高めるため、カルマの清算、そして人類救済の使命、再生の目的は、今の生活で自分の生き方を変えていかないといけないことばかりです。自分で自己選択・自己決定して生まれてきたので、苦労は霊的成長のためだから頑張らないと……と、ここへ来ると思えます。その気持ちを持続させたいです。(50代女性)


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