学習のポイントと感想
「シルバーバーチの霊訓」は、これまで地上に伝えられた霊界通信の中で、最も優れたものです。「シルバーバーチの霊訓」によってもたらされた霊的真理は、質・量ともに他の霊界通信を圧倒しています。私たちの読書会では、「シルバーバーチの霊訓」をただ読むだけでなく、ポイントを絞ってシルバーバーチの示してくれた霊的真理の理解を深めていきたいと思っています。私たちが日常生活の中で、特に意識し努力しなければならないことを中心に、大霊や高級霊の思い、スピリチュアリズムの大原則などを、毎回何ヶ所か取り上げています。ここではその内容を簡単に紹介します。
2017.11.19
スピリチュアリズムの思想1「再生観」
今回は、スピリチュアリズムの思想の中でも最も難しい「再生観」を学習しました。霊界の霊たちですら、その事実を知らないものも大勢いるという、難解な内容です。地上人の常識をはるかに超越した再生の真実について、シルバーバーチは「例えるものがない」と嘆きながら説明してくれました。今、私たちは、地上に居ながらにして再生の真実を学ぶことができるという、本当に恵まれた立場に立っています。
今回から3回にわたって、シルバーバーチが明らかにしてくれた「再生観」について学んでいきます。シルバーバーチの再生観を大きく4つの観点から見ていきます。
1.類魂について
2.再生の主体について
3.再生の目的について
4.再生に対する自己選択・自己決定
今月は、再生についての概観と、「1.類魂について」「2.再生の主体について」を学びました。
●再生とは
再生とは、今の地上人生の前にも地上人生があったということです。世の中には「再生はある」という人と「再生はない」という人に2分されます。(中には、あるかどうかわからないという人もいます。)最近では、「前世ブーム」によって、再生はあるのではないかと思う人が増えてきているようです。しかし、一般の人たちが考えている再生は事実ではありません。
一般的な再生観には、次のようなケースがあります。
◆ケース1――同一霊魂が再生する
ふつうは、地上に再生するからには、一貫した「自分」というものがなければならないと考えます。このケースは「肉体が死んでも、霊魂は死なず、その霊魂が別の肉体に宿って新たな地上人生をおくる」というものです。再生を信じるという人の考えるもっともオーソドックスな再生観です。同一霊魂が再生するというものです。古代インド思想などもこうした考え方です。これならだれもが受け入れやすくて簡単です。しかし、これは事実ではありません。
◆ケース2――同一意識が再生する
このケースでは、地上時代につくりあげた"自分という意識"が、肉体がなくなったあとも消えることなく継続していくという考え方です。しかしこれも事実ではありません。
こうした地上人が考える再生観が事実でないとすると、実際にはどのようなものでしょうか。いったい何が再生するというのでしょうか。
シルバーバーチは「類魂の分割部分が再生する」と言っています。実はこれまでこの"類魂"という概念がなかったために、地上の再生観はどれもこれも的外れなものになってしまっていたのです。"類魂"の事実が分からなければ、再生を理解することはできません。
●類魂とは
霊界では、霊的親和性の法則によって、霊的成長レベルが同じ者同士が引き合って、 "霊的グループ(霊的家族)"を形成しています。
この霊的グループの中では、構成メンバーの心(霊的意識)が融合して、一つの大きな意識体(心・魂)が形成されます。これが「類魂」です。
●再生の主体とは
シルバーバーチによって、初めて明らかにされた「再生の主体」とは、「霊界の類魂という大きな霊的な"共有意識体の部分(分割部分)"」ということになります。
シルバーバーチは類魂をダイヤモンドにたとえています。そのダイヤモンドには多くの相(facets)があり、この相(facets)の一部分、あるいは複数の部分が再生者の霊的意識として地上に再生するとしたのです。
シルバーバーチは、ダイヤモンドに例えた類魂全体のことを大きなインディビジュアリティーと呼んでいます。そしてダイヤモンドの分割部分として地上に再生する霊的意識のこともインディビジュアリティーと言っています。つまり類魂全体が「大きなインディビジュアリティー」、そこから分割再生した霊的意識(霊魂・霊的心)が「小さなインディビジュアリティー(個のインディビジュアリティー)」ということになります。そしてこの霊的意識の一部が脳を介して顕在化し、肉体本能とともに「自分」と自覚する意識のことをパーソナリティーと言っています。
地上人生を終えると、肉体がなくなり、霊魂(インディビジュアリティー)が類魂に戻ると、類魂の中に融合一体化してしまいます。そして次の再生時には、まったく別の側面(facets)・新しい霊魂が再生することになります。
こうして地上に新たに再生してきた人物は、霊魂としても前の霊魂とは全く別もの、その霊魂(霊的意識)の一部と別の肉体本能からでき上がる人物像(パーソナリティー)も全く違うものになるのです。
参加者の感想
類魂と再生の主体を学び、神の素晴らしいシステムを知り、涙が出そうになるくらい感動しました。今の自分が死とともに消滅し、再生時には別の人格、別人が現れるという再生の事実には本当に驚きました。霊的家族の意識が融合し一体化して大きな類魂となる仕組みは、自他が一体化することであり、これにはまさに利他愛を実践させようとする神の大きな愛を感じます。(50代男性)
再生という地上人の意識では大変理解しづらい、例えるものがない、大変興味深い神秘的な内容を、分かりやすく教えていただいてありがとうございました。今日聞かせていただいた再生ということを勉強することで、私たちが生まれてくる理由がほんの少しかもしれませんが理解できたようで、とてもうれしく思えました。個性を失うわけではなく、でも意識を共有することができ、それらは皆、個の成長と全体の成長が一体となって促進される素晴らしい法則となっている――それらの法則のあまりの完璧さに驚かされ、とてもありがたいと感じました。まだまだ分からないところも多いですが、勉強して理解を深めていきたいと思いました。(50代女性)
読書会に来る道中、もみじの名所を通っていることに気づきました。素晴らしい色どりのグラデーションでありながら、調和のとれた形がとても印象的でした。本日学びました類魂も一人一人の成熟度がありながら、一つの意識体として美しく形成される、あらかじめビジョンを見せてもらって予習してきたように思いました。再生論は難しいですが、図解の説明で整理されなかった部分が分かりやすくなりました。今後じっくり学ばせていただきます。(40代男性)
再生問題を楽しく学ぶことができました。自分は分かったつもりでも、時に考える時が出てきます。人生を大事に生きていくこと、今まで考えつかなかったことを伝えることができるように、勉強していくことがとても大事なことだと思いました。(50代男性)
今日は、私が完全に読み飛ばしていた「相(facets)」がとても重要であったということが分かりました。「相(facets)」のことを、私は一人一人の霊の意識の全体だと思っていたので、いつも霊訓を読んでいて躓いていたところが「概念としては」理解できました。 相≠一人一人ということがはっきりしてよかったです。(40代女性)
類魂と再生の問題は、大変複雑であることを再確認いたしました。シルバーバーチを読み始め7年目にして、初めて大きなインディビジュアリティーと個のインディビジュアリティーの違いが分かりました。ありがとうございました。(60代男性)
シルバーバーチの再生観を学ぶことができましたことを感謝します。正直言って、よく分からないので、整理もできませんが、幾分かでも理解できることは嬉しいことです。地上では、どんな言葉をもってしても、とても説明しがたいであろうことを、ここまでわかりやすく説明を尽くしてくださることにただただ感謝です。ありがとうございました。(60代女性)
霊的家族と類魂の違い、従来の再生観とシルバーバーチの再生観の違い、潜在意識と顕在意識のこと、とてもよく分かりました。本日学習したことを帰ってから整理して再確認します。(50代男性)
とても興味深い再生の話でした。一般に言われているような単純な再生論ではないことが分かりました。霊的な話を商売に利用したり、売名行為に利用する人は多くいますが、類魂を正しく理解していません。類魂は神様が創られた、人間が霊的成長をできるようにベストになる仕組みだと思えてきました。(50代女性)
今日の講義もとても興味深く聴講しました。自分自身の根源を探っていくようなわくわくした感覚を感じました。私たち人間の存在の真実を知っていくことの大切さを改めて考えさせられます。(60代女性)
これまでの再生論とはまるっきり違う再生論を学びました。シルバーバーチの説く再生論は、見事だなあと思いました。それを知ることができて、ありがたいことです。ここまで難しいとは思ってみませんでしたが、少しずつ理解していけたらと思いました。(40代女性)
時代の流れの中で、自ら体験し、答えを得ることは大切なことだと思います。でも一人が体験することは限られていることだし、思想的なことで対立したり、混乱したらそれで一生が終わってしまいます。そう思うと今の時代に生まれシルバーバーチの思想体系を学べるということは、何と恵まれたことだろうと以前も思いましたが、再生という難しい真実までも知ることができたことを、何と言ったらいいかわからないくらい感動しました。再生に関しては、とても興味深い内容でした。思わず聞き逃したことを再確認したのですが、1つあるいは複数の面が再生するというところです。ああ、だから同じ人間でも違うんだ、特に大きな使命を持っている人がいるんだ、と。その他いろいろ、これに関して思ってしまいました。ここに発端があるんだったら、すごい発見でした。(50代女性)