学習のポイント
「シルバーバーチの霊訓」は、これまで地上に伝えられた霊界通信の中で、最も優れたものです。「シルバーバーチの霊訓」によってもたらされた霊的真理は、質・量ともに他の霊界通信を圧倒しています。私たちの読書会では、「シルバーバーチの霊訓」をただ読むだけでなく、ポイントを絞ってシルバーバーチの示してくれた霊的真理の理解を深めていきたいと思っています。私たちが日常生活の中で、特に意識し努力しなければならないことを中心に、大霊や高級霊の思い、スピリチュアリズムの大原則 などを、毎回何ヶ所か取り上げています。ここではその内容を簡単に紹介します。
2015.2.15
11章進化の土壌としての地上生活↗
●真の救いとは
*人類の歴史の中で多くの宗教が起こされてきましたが、どの宗教も人々の“救い”を目的としていました。しかし、その救いの内容はあいまいで、長い間明確な答えを出すことはできませんでした。人類にとって本当の幸福とは何かということが分からない中で、“救い”についてわかるはずがありません。人類にとっての幸福とは「霊的成長すること」という画期的な内容をシルバーバーチが霊界通信を通して初めて明らかにしてくれました。一人一人が霊的成長し、幸福になることが真の救いということです。シルバーバーチの霊訓は、多岐にわたる霊的知識・真理を伝えてくれていますが、その中でも繰り返し繰り返し述べられているのは、この「霊的成長」ということです。シルバーバーチの伝えてくれる霊的真理は、「霊的成長至上主義」といっても過言ではありません。
●正しい人生・正しい生き方とは
=霊的成長する生き方
- 霊的成長する生き方
――摂理に一致した生き方 - ①霊優位の努力
- ②利他的努力(利他愛・サービスの実践)
- ③苦しみを甘受する努力
- ※苦難を通して人間は霊的成長する
……苦難の思想・哲学(シルバーバーチの特徴)
――苦難はよいもの、ありがたいもの(世間一般と正反対) - 苦難の意義
- 1.カルマを切って霊的成長リセット
- 2.霊的覚醒をもたらす
- 3.魂を鍛える
- 4.愛の心、同情心を深める
- 5.霊との絆の強化
*一般の人は、苦しみというものに対して「嫌なもの」「避けたいもの」という思いを抱いているのではないでしょうか。また、多くの宗教が苦しみから逃れる術を与える、それこそが救いであるというように、説いてきたのではないでしょうか。しかし、シルバーバーチは「苦難はよいもの、ありがたいもの」と言っています。苦しみや困難があるからこそ、私たちは霊的成長することができるというのです。苦しみも何もない、楽しくバラ色ののんきな人生を送って魂が磨かれるはずがないというのです。苦しみや困難に果敢に立ち向かい、克服してこそ私たちはかけがえのない霊的成長という宝を手にすることができるのです。そしてその苦しみの過程では、いつも寄り添ってくれる背後の霊界の人たちの絶え間ない応援・援助があります。それを知ることで、霊界都の絆はこれまで以上に強くなるはずです。また、苦しみを味わうということは、同じように苦しむ人たちの気持ちをわかってあげられる、その人を勇気づけ励ましてあげることができるようになります。苦しみは嫌なものであるけれども、そこから学ばせてもらえるものは計り知れません。
●永遠の霊的成長の摂理
- 宇宙・万物・人間・動物すべてが進化する――「進化の法則」
- 人間の場合
- 本体である分霊(ミニチュアの大霊)は永遠に存在する
- 地球という物質世界を出発点として永遠に霊的成長・進化する<
→「永遠の霊的成長の摂理」 - 人間にとって最も価値あるもの
=霊的成長→霊的成長至上主義 - ※霊的成長至上主義
- 人間にとって最も重要なもの・価値あるもの
=霊的成長(生命・健康・お金以上に大切なもの) - 「シルバーバーチの霊訓」の人生観の中心・土台
- 人生の大目的=霊的成長
- 霊的成長できない人生=無駄な人生
- 霊的成長が「シルバーバーチの霊訓」の価値観・善悪観・幸福感の中心・基準
1.永遠の霊的成長について
参考リンク:ニューズレター29号・永遠の霊性進化の道と、一瞬の地上人生↗
●人類の進化とは霊的なもの
(P193/後ろから3~後ろから2)
- 永遠の価値基準は霊にあり、物質や肉体にはない。霊こそが永遠
- 人間の永遠の進化・向上とは、霊的なものであって物質的なものではない
- ※参考 P195/3~7
●終わりのない永遠の進化について
(P188/9~後ろから2、P196/1~9)
- 人間の霊的成長(進化)には終着点がない。どこまでも進化の道が続く
- 進化に伴い、一歩一歩大霊にちかづいていく。しかし大霊と融合して個別性がなくなることはない
●「永遠の霊的成長の摂理」と“完全平等・完全公平”
(P193/1~7)
- 霊的成長が唯一の幸福の判断基準
――霊的成長が善であり真の幸福 - 霊的成長のチャンスは、摂理支配のシステムの中で、すべての人に平等に与えられている
- 物質的視点でみると地上生活は不公平だらけに映る
- 霊的成長を基準とした霊的視点から見ると、全人類が完全平等・完全公平に置かれてい
●「永遠の霊的進化」の摂理と“神の愛”(P200/後ろから4~後ろから1)
- 創造進化があるという事実そのものが“神の愛”と“神の意志”の証
- 低次元から高次元へと永遠に進化し続けるという事実の背後に、“神の愛”がある
●霊的成長に伴う美と調和の拡大
(P185/後ろから2~P186/6)
- 霊的進化に伴い、美と調和の世界が広がり、より高度な美と調和が鑑識できるようになる
- 低い次元にいる者は高い次元の世界を認識できないが、高い世界にいる者は低い次元の世界を認識できる
●霊的知識と霊的成長の関係
(P186/後ろから2~P187/5)
- 古い間違った知識を捨て去って、初めて霊的成長が可能となり霊的真理を取り入れられるようになる
- 間違った知識は霊的成長の妨げとなる
- 霊的成長した分だけ、より多くの知識を手に入れられるようになる(霊性レベルと霊的知識の取り入れには深い関係がある)
2.霊的成長と苦難の体験について
●地上人生の苦しみと霊的成長
――“地上人生の苦しみの意味”(P184/5~後ろから1)
- 霊界へ戻ってからの進化に備えての霊的準備をすること
- 永遠の霊的成長の基礎的で初歩的な段階を達成すること
(スピリチュアリズムの人生観のポイント) - 地上人生の苦しみは魂の進化(霊的成長)にとって不可欠なもの
- 地上人生の苦しみは霊的成長を促してくれるありがたいもの
- 地上人生の苦しみの意味は霊界に行ってから分かるようになる
- ※参考 P207/4~7
●物質的環境と霊的成長
(P194/2~8)
- 物質的に恵まれず、物質的な苦難が多いほど、魂は成長
- 偉大な精神的指導者は、例外なく低い階級から出ている
- 人生を物質的でなく霊的観点から見るべき。物質的価値観でなく「霊的価値観」
- 物質的幸福感でなく「霊的幸福感」で見る
●物質的困難と霊的成長の関係
(P206/後ろから3~P207/3)
- 地上での霊的成長は、苦難と困難の体験を通してなされる
- 地上人生を好き勝手に過ごしていると、死後、過酷な人生が待ち受ける(人生を無駄にしたことが分かり大きな後悔をするようになる)
●身体障害(肉体的ハンディ)と霊的成長の関係
(P190/2~P192/5)
- 身体の障害それ自体が、霊的成長を阻害(ストップ)することはない(霊的成長は霊に関することで肉体に関することではない)
- 身体の障害の多くが、前世のカルマに関係している(カルマの法則・償いの法則)
- 肉体の障害はカルマを清算して霊的成長の道をリセットするプロセスである
- 精神障害者は、肉体(脳)に疾患があるために正常な精神を持てなくなっているが、霊はしっかりと自覚を持っている
- 身体の障害のために地上的体験が持てなかった場合は、埋め合わせの摂理が働いて霊的成長が不公平にならないような配慮がなされる
3.人間以外の進化について
●動物の進化について
(P197/8~11、P199/1~後ろから1)
- 人間と動物の進化の仕方は違うが、人間の愛が動物の進化を促す
- 人間は神の代理者として “愛の力”で他の生命体の進化を促す。大霊の創造の業の一部を担当
- 動物の生命素は肉体の死後、スピリットの集合体(グループ・スピリット)に融合するようになるが、人間から受けた愛が持ち込まれてグループ・スピリット全体の進化が促されるようになる
- →これが動物の進化
- 不当な虐待を受けた場合、埋め合わせの摂理に基づいて、受けた苦痛がグループ・スピリット全体の進化を促すようになる
参考リンク:スピリチュアリズムとは>スピリチュアリズムの思想[Ⅱ]>6.霊的世界の存在者たち>(7)動物の死後のゆくえと、動物界の進化 ↗
●物質界の進化について
(P201/2~6)
- 物質界(鉱物界)も大霊の摂理によって進化する(「進化の摂理」)。
- 物質界も人間と同じく、進化の途上にある。地震は物質界の進化を調整する作用の一つ
●地球以外の天体の進化
(P202/5~7)
- 地球より進化している人間の住む天体はたくさんある
- 地球より進化が劣る天体は一つあるだけ。地球は下から2番目の進化レベルの天体