学習のポイント
「シルバーバーチの霊訓」は、これまで地上に伝えられた霊界通信の中で、最も優れたものです。「シルバーバーチの霊訓」によってもたらされた霊的真理は、質・量ともに他の霊界通信を圧倒しています。私たちの読書会では、「シルバーバーチの霊訓」をただ読むだけでなく、ポイントを絞ってシルバーバーチの示してくれた霊的真理の理解を深めていきたいと思っています。私たちが日常生活の中で、特に意識し努力しなければならないことを中心に、大霊や高級霊の重い、スピリチュアリズムの大原則 などを、毎回何ヶ所か取り上げています。ここではその内容を簡単に紹介します。
2013.7.21
3章知識はすべて、ためになるのです〈3〉↗
●神観の変遷
(P94-2行目~P96後ろから3行目)
- 太古の神観
- …自然現象を神の仕業と考える、神とは人間を大きくしたような存在
- → 神の怒り(雷・稲妻etc.)を鎮めるための“いけにえ”
- 知的にとらえた神観
- …宇宙の根源は人間の想像をはるかに超える、すごく大きな男性のような姿
- 宇宙をこしらえた(創造神)
- スピリチュアリズムの神観(洗練されて進んだ神観)
- …宇宙を創造・支配している、男性でも女性でもない、形ある存在ではない(無形)、人間的な存在ではない、宇宙を法則によって支配
*ポール君はいろいろな人が神様について様々なことを言っているけれども、これといって得心できるものがないといっているところです。人類の歴史の中で、地域によって、時代によって、民族によって、宗教によって様々な神様の姿が説かれてきました。シルバーバーチがポール君にもわかるようにその変遷を説明しています。そしてスピリチュアリズムによって明らかにされた画期的な神様の姿を説いています。
人類の捉えた神の定義は様々で、これまで統一した見解というものはありませんでした。唯一の神を信じる一神教(キリスト教・イスラム教・ユダヤ教など)、数多くの神を信仰する多神教(ヒンズー教・神道・古代ギリシャ・古代エジプトなど)、自然の力・現象を神格化したもの(シャーマニズム・アニミズムなど)と、いろいろな宗教がそれぞれの神を説いていました。そうした神観の違いは、時代の中で宗教同士の対立を生むことになり、民族差別・人種差別の原因ともなってきました。この人類の神観に大きな変化をもたらしたのがイエスの「愛の神」「人類すべての親なる神」です。このイエスの画期的な神観がキリスト教のベースとなりましたが、時代の流れの中で一部の人間に都合のよい人工的な教義に塗り替えられてしまいました。そして今シルバーバーチによって神の本当の姿が明らかにされました。
シルバーバーチの説いた神観の中でもっとも注目すべきものは「摂理の神」です。これまで誰も説かなかった摂理を通して神はすべてを支配するという内容です。これまで人類が自分たちに都合のよいように勝手な解釈をしていた神の姿を否定し、摂理を通して支配することですべての人間対して絶対公平な共通の親としての神の姿を説いたのです。
参考:スピリチュアリズム普及会-スピリチュアリズムの思想[Ⅱ] ↗
●〈宗教教育について〉
(P109-5行目~P112後ろから1行目)
●教育の根本義
- 社会のため、人類のために貢献できる人物に育て上げるための知識を授ける
●教育者の責任の重大さ
- 子どもは感受性が強く、判断力が未熟
- →教えられたことを本当のことと信じてしまう
- 教えられたことは子どもの潜在意識に印象づけられる
- →その後の思想を築いてゆく土台となる
●子どもを教育するにふさわしくない者
- 子どもに様々な可能性が宿されていることを知らない人
- 霊的真理を知らない人
- 子どもが大人と同様、本来が霊的存在であり、神の子であることを知らない人
- 宇宙における人間の位置を理解していない人
●宗教教育の必要性
- 宗教…個々の魂が人生のあらゆる闘いに堂々と対処し、克服していく上での指導原理
- “自由”こそが教育の核心
- 宗教についての正しい真理(霊について、神についてetc.)
- →自由闊達に成長
- 古い宗教的教義を植え付けようとする
- →子どもの精神の泉を汚染、何の益もない
- 宗教とは
- …人のために自分を役立てること、まじめで無欲な生活を送り、自分が生活している社会のために尽くす=神に対して忠実に生きる
*教育とは、子供を社会のために役に立つ人間に育てることです。困っている人々とのためには自己犠牲をいとわずに手を差し伸べることができるような人間、利他愛の精神と霊的同胞意識を持ち他人と健全な愛の関係を作ることができるような人間に育てることです。そのためには、親をはじめとする大人の意識・姿勢・言動が重要になってきます。子供を持った親は当然ですが、子供がいなくても、周りに子供がいれば同じ意識をもつべきでしょう。また親のいない子供を引き取って育てることでも同じ立場に立つことになります。
親は神から子供を預かり育てるという「神の代理者」の役割を持っています。そうした親には
①正しい霊的知識(基本的な霊的知識)を教える
②正しい愛を与える
③正しい手本を示す
④正しい導き方をする
といった内容が必要とされます。
教育現場が崩壊し、何が正しいことなのか子供がわからないまま育っているような現代。子供を育てる親や周りの大人が霊的知識を知り、それをベースに教育に携わるようになっていかなくてはなりません。学校教育の現場で霊的真理を基本としていくような時代に早くなってほしいと思います。